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2006年4月25日

4月歌舞伎座夜の部

今月は、仁左衛門の「伊勢音頭」をぜひとも見たいと思っていたのだが、上旬からなかなか時間がうまく取れずにいた。もう、この日しかないと、昨日、半ば強引に夜の部に行ってきた。筋書のインタビューでも仁左衛門さんが「二見ケ浦」があると分かりやすいと言っているが、先日、浪花花形で油屋の前の場面を見たので、今回も冒頭部分の話に入りやすい。その分万次郎の役が重要だということが今更ながらよく分かった。

『伊勢音頭恋寝刀』

白い絣の着物に黒の羽織姿の仁左衛門さん、爽やかで格好良い。お扇子を扇ぎながら花道を歩いてくる姿は、ちょっとせっかちな貢さんらしい。仁左衛門さんの花道の出の歩き方(特に後ろ姿)が、お役によって全く違うのがスゴイ。スゴイし素敵だ。この2年間で4人の貢さんを観たが、一番貢さんらしい感じがする。愛想づかしの場面の時蔵さんのお紺さんの時折ちらっと見せる本当の気持ちがいじらしい。時蔵さんは仁左衛門さんと組むと心なしかいつもよりも色っぽく見える。

奥庭の場で、丸窓を破って出てくる貢が素敵。という言葉を使うのは適切ではないかもしれないが、貢の形相と片肌を脱いだ薄いペパーミント色の襦袢が相まって美しい。血だるまとの立ち廻りは、普通の早さとスローモーションの間くらいのスピードで動いているようで、視覚的に面白かった。

福助の万野はちょっと作りすぎというかデフォルメし過ぎるような気がする。意地悪な人って、普通にしてても意地悪なもの。たぶん、福助さん自身がこれまでに人に意地悪なことをしたことがないんだろうな...。

『時雨西行』

普賢菩薩風(?)の髪型をした藤十郎さんの江口の君はしっとりと綺麗だった。が、いつものごとくよそ見が始まった。(^^; 長唄ウォッチングするが、この日は平均年齢が高かったせいか収穫なし(失礼!!) が、笛(鳳声晴由さん)の音色がなんとも言えずに良かった。いわばイケ笛というところ。前半ほとんど出番のない太鼓の傳次郎さん。ああいうときは何を考えているんでしょうか?後半太鼓が加わったときに見ていたのだが、腕だけでたたいているのではなく、肩胛骨のところから動かしているようだ。最後、右腕を上左手を胸の上あたりに置いて形を決めてフィニッシュ。

『井伊大老』

井伊直弼さんは、彦根藩主の十四男として生まれ、本来であればどこかのお家に養子に出るところを紆余曲折を経て藩主となり大老となったお人。直弼さんって、どんな人だったんだろうと興味が湧いてくる。今、日経の夕刊に直弼さんと女密偵を書いた小説「奸婦にあらず」(諸田玲子)が連載されている。最初の頃を読んでいないのと、時々読み忘れるので、話が見えないところがあるのだが、結構面白い。単行本になるのが待ち遠しい。

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コメント

kirigirisu さん、こんばんは。

こちらを拝見すると、格好良くて、素敵で、美しい仁左衛門さんの貢の姿が思い浮かべられます。時蔵さんのお紺さんも拝見したかった~~。
今日で歌舞伎座も千穐楽。これで行きたくて行きたくてソワソワすることもなくなります(笑)。
でも次は6月。愛之助さんも出演されるし・・・ずっとソワソワしっぱなしになるかも。

投稿: rika | 2006年4月25日 23:38

rikaさんのソワソワ感よく分かります。今年のお正月にWeb松竹のサイトに入って、松竹座の空いている席を見つけては何度クリックしそうになったことか(笑)
歌舞伎をまた見始めるようになったのはここ2~3年なのですが、それ以前は、こんなにハマッてソワソワするなんて思いもよらなかったです。(^^) 

投稿: kirigirisu | 2006年4月26日 00:48

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