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2006年6月16日

西の花形歌舞伎

11月の演舞場の花形に先がけて、10月松竹座でも、染五郎さん、愛之助さんを中心とした「花形歌舞伎」を上演。題名は『蔦模様血染御書(仮題)』 ネットで調べてみると、「血達磨物」、「お家の重宝を、自分の腹を切ってその内に入れて火災から守った忠臣」「火がかりの大道具」なんていう文字が...。えろう物騒なお話のようです。初演が明治22年市村座市川左団次主演。浮世絵を見るとこんな感じのようです。

さらに、ネットをウロウロしているうちに、こんな本をみっけました。

大江戸残酷物語
氏家 幹人著
(洋泉社)

この中に「血達磨伝説」という項目があったので、もしかしたらと図書館で借りてきました。この本によると「血達磨物」という作品はいくつもあって、それぞれに違う話ではあるけれど共通しているのは、「主君への忠義を全うすべく割腹した男がその傷口に宝物を納めて焼失を免れる趣向」だそうです。

「細川の血達磨」とか「大川友右衛門」(誰かと一字違いだ...)と言えば戦前は知らぬ人はいないくらい有名だったとか。筋は、「川越藩の藩士大川友右衛門が、浅草観音堂で細川家の小姓伊南数馬を見染め、恋慕。ついには細川家の中間と身を落として数馬と契りを結ぶ。そのことが細川家の殿様に知られてしまう。本来ならば手討ちになるところを助命され、それに恩義を感じていた友右衛門は、細川家の火事の際に、猛火の中を宝蔵に入り、重宝御朱印を取り出して、割腹してその中に収めて守った」というものらしい。

今回の演目は、まだ「(仮題)」となっているので、どのように脚色されるのかは分かりませんし、9月以降は東京だけでも手一杯気味だし、大阪なので迷っていますが、ちらしの炎が「いらっしゃ~い、いらっしゃ~い」と手招きしているような気がして...。(笑)

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コメント

>kirigirisuさま
いろいろお調べいただきありがとうございます。
>戦前は知らぬ人はいないくらい有名だったとか。
復活というところがうれしいですね。
>細川家の中間と身を落として数馬と契りを結ぶ。
この辺がR-18,発禁の浮世絵の世界ですね。国貞さんは春画のオーソリティ。捕まったこともあるようです。また調べときます。しかし,見つかったら(☆_☆)かも。
>ちらしの炎が「いらっしゃ~い、いらっしゃ~い」と手招きしているような気がして
ぜひ遠征くださいませ。染五郎丈と愛之助丈で昼夜二公演,同じ演目で一月,苦しかろうと思われます。応援お願いします。

投稿: とみ | 2006年6月16日 22:17

kirigirisuさん、こんばんは。

すご~~い・・・・こんなに詳しく分かるなんて・・・(感涙)。
でも、「小姓を見染め、恋慕。契りを結ぶ。」って・・・・、
結構危険な感じですね。
これをどのように上演されるのでしょう・・・?今からどきどきわくわく。
kirigirisuさんもぜひ!!
私からも「いらっしゃ~い、いらっしゃ~い」しておきます(笑)。

投稿: rika | 2006年6月16日 22:50

浮世絵だけでも「すごい!」燃えてきますね~(笑)。
あのチラシは卑怯!(笑)ですよね~、完璧にヤラれてます。
「松竹血達磨大切」・・・歌舞伎座も呼んでるし。
周遊してくださいね、御園座も kirigirisu さんを呼んでます!(笑)
こちらからもTBさせていただきます。

投稿: 恵美 | 2006年6月16日 23:25

#とみさん

>この辺がR-18,発禁の浮世絵の世界ですね。
ちょっと期待しちゃいますが、「毛抜」くらいはありでしょうか?このお話は数馬を女性にした男女の恋愛バージョンしたり、男色の部分は匂わす程度で忠義物として上演されることもあったようですので、もしかしたら肩すかしになるかもしれませんね。

投稿: kirigirisu | 2006年6月17日 00:54

#rikaさん
>「小姓を見染め、恋慕。契りを結ぶ。」
この辺がねぇ...どうするんでしょうねぇ。
多少は期待はしているのですが(^^;
花形だから爽やかバージョンになってしまうかも?

投稿: kirigirisu | 2006年6月17日 01:00

#恵美さん

御園座はパスするつもりだったのに、
大阪でこんな企画があるなんてズルイ。
ホントこちらが血達磨になりそうです。(笑)

投稿: kirigirisu | 2006年6月17日 01:10

kirigirisuさま
図書館にまで出向かれてお調べになるとは・・さすがです。
拙ブログに書きました「男色とマゾ」のマゾはわかるとして、男色とは?と思っておりましたが、このストーリーを読んで納得した次第です。
順当なら、友右衛門=染五郎 数馬=愛之助 という配役であろうかと思われますが、入れ替わってもおもしろそう。やっぱりダブルキャストで観てみたいです。

投稿: スキップ | 2006年6月18日 04:25

イエイエ。この本が近くの本屋さんになかったのと他に借りたいものがあったので図書館に行っただけです。(^^)

ダブルキャストっていうのも面白いですね。このお話は色々なバージョンがあるようなので、数馬が女性になる可能性もあるし、お殿様もキーパーソンみたいですし、どういう配役でどういうお話になるのか楽しみです。

投稿: kirigirisu | 2006年6月18日 11:39

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松竹のサイトに楽しみにしていた染五郎さんと愛之助さん顔合わせの松竹座10月花形歌舞伎の情報がアップされていました。 通し狂言 『蔦模様血染御書(つたもようちぞめのごしゅいん)』(仮題) このタイトルとチラシ見ただけでもうすでに観に行くぞって気になりますが、 ..... [続きを読む]

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