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2006年7月17日

昔の歌舞伎の若者たち

本箱の片隅にちょこんと古い演劇界が一冊。古いのは奥の方にしまってあるので、あれ?と思ってみたら昭和42年9月号。特集が「歌舞伎の若者たち」。以前に古い筋書をひっぱり出したときにしまい忘れたものなのかもしれない。目次を見たら、昭和二桁生まれの役者さんの特集と辰之助さんのインタビュー記事と若手俳優論にも辰之助さんが取り上げられている。まさに、わたしにとっては写真集と同じくらいのお宝もの。と言いながら長年放りっぱなしにしていたのですが...(^^;

表紙の写真が政岡というのは分かったのですが、いったいどなた?と思ったら、な、なんと雀右衛門さん。当時40代後半でしょうか。表紙以外の写真は白黒。8月の演舞場での大歌舞伎。仁木弾正、船弁慶、写真でも舞台の迫力が伝わってくる。誰だろうと名前を見ると猿之助さんでした。

若き幸四郎さん(弁慶)と吉右衛門さん(富樫)の勧進帳のお写真も貴重といえば貴重。こういう時期もあったのね、と微笑ましいやらお気の毒やら...ご本人達はきっと見たくないだろうなぁ...。(^^;; (約40年前の)若手歌舞伎役者の特集は、記事も写真もなかなか面白い。あとでゆっくり読んでみよう。

辰之助さんのインタビュー記事も今読んでもかなり面白い。江戸弁でテンポのよい口調のおしゃべりが懐かしい。『酒を飲むと助平になるのが僕と染五郎。吉右衛門は飲まないで助平。飲んでも、飲まなくても助平なのが菊之助。のんびりカッカはむっつり助平...』お名前は当時のものなので、今のお名前と置き換えて読むと笑えます。

ちなみにのんびりカッカ(のんびり閣下)とは團十郎さん(当時新之助さん)のことで、辰之助さんがつけたあだなだそうです。当時から、團十郎さんは「のんびりと悠揚せまらざる態度」だったそうですが、勝負事になるとカッカして、将棋盤ひっくり返していたそうです。

くったくのない人なっつっこい表情でちょっと生意気そうな辰之助さんの楽屋でくつろいでいるときの写真は、新之助時代の海老蔵さんと共通したものを感じます。

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「歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

わぁ!貴重なインタビュー記事ですね。思わず2~3回繰り返して読んでしまいました。

歌舞伎チャンネルの『上意討ち』を見て、辰之助さんのファンになったんです。
あの時の辰之助さん、瞳がキラキラしていて、本当に格好良かったです。
『暗闇の丑松』も私の中では、辰之助さんの丑さんが一番だと思っています。

もし・・現在もご存命でしたら、三津五郎さんより好きな役者さんです!

また、何か「おもひで」的なものがあったら・・日記にしていただけると、とても嬉しいです!

投稿: 若菜 | 2006年7月17日 19:00

若菜さん、こんにちは。

『暗闇の丑松』は、たぶん、恐らく舞台を見ているはずなんですが...記憶がございません。(^^; 古い筋書を見ると、これ見たっけ?なんていうのが、結構あります。(汗)学生時代は筋書を買わなかった(買えなかった?)ときもあるので、さらに抜けているものもありそうです。歌舞伎チャンネルを入れようかなとは、以前から考えているのですが、普段からあまりテレビを見ないので、いつもパンフレットを頂いただけになっています。

元祖三之助さん方の若い時分の武勇伝は数多くあるようですよ。今のようにインターネットなどない時代で良かったとつくづく思います。(笑)今もお元気でしたら、團十郎さんと同い年なので、今年還暦なんですよね。

また、なにか見つけたらご紹介しますね。

投稿: kirigirisu | 2006年7月18日 12:48

ご無沙汰しております。金魚堂です。
うわぁ~それはスゴイですね~
42年といったら辰之助もはたちそこそこ…若いですね!
「のんびりカッカ」って可笑しいですね。まさにピッタリ♪

若菜さん、『上意討ち』は生で見ました。
いい芝居でした。菊五郎さんも可愛かったし…懐かしいです。

SNSのmixiで辰之助さんのコミュを作りました。
もしmixiに参加してらしたら、ぜひのぞいて見て下さい。
毎日毎夜、熱く辰之助のことが語られています。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=930953

投稿: 金魚堂 | 2006年7月18日 16:46

助平っぷりをあつく語るところが愛らしいですね。「のんびりカッカはむっつり助平」って!いやーん。
三之助が、今の世代でも またちゃんと三之助になるなんてすごいなあと 思います。(今は名前が変わっちゃってますけども)三人の絶妙なバランスがいい味を出していますもの。前のも現のも三之助話は大好きです。お宝話楽しかったです。

投稿: かいちょ | 2006年7月18日 22:45

金魚堂さん、こんにちは。
mixiのコミュのご紹介ありがとうございました。(^^)

>42年といったら辰之助もはたちそこそこ
21才ですね。太っていた頃なので、ちょっとおっさんぽく見えます。(^^; でもカメラ目線の表情がなんとも可愛らしいよい写真です。(贔屓目)こういうのを見ると古い演劇界を漁りに行きたくなります。

投稿: kirigirisu | 2006年7月19日 00:05

かいちょさま、こんにちは。

インタビューの席にはのんびりカッカも同席されていたようです。20代前半のちょうど遊び盛りのお年頃。この話の前にも従兄弟さんたちや菊五郎さんのことなども面白おかしく語っています。

「覚えるのは早いけれど忘れるもの早い」ある意味器用な辰之助さんと「努力型でジワジワと腕をあげていく」ちょっと不器用な團十郎さんとは、同い年の従兄弟ということもあって気があったようです。

投稿: kirigirisu | 2006年7月19日 00:20

辰之助さん、生きていらしたら本当に、どんなにいい役者になられていたでしょうね。42年って国立劇場が開場した頃でしょうか?

ところで、お約束した本の名前、遅くなりました。岩波現代文庫、山川静夫著「歌右衛門の疎開」というものです。これ実はどなたかのブログで紹介されていたのですが、どなたのだったか忘れてしまいました。kirigirisuさんではないですよね?そうして、もうお読みになったことあるかもしれませんが、とにかく一つ一つのエピソードがおもしろく、ホロにがく、懐かしさでいっぱいになる本です。まだでしたら是非お読みになってみてください。

それから、今月の国立劇場の歌舞伎教室で、スライドで研修生がお化粧する場面を紹介していたのですが、横でその指導をしておられるのが菊蔵さんでしたよ。「わっ」と思いました。殺陣の指導はもちろん八重之助さんでしょうね。

投稿: 喜の字 | 2006年7月20日 00:49

喜の字さん、こんにちは。

国立劇場は、今年40周年ということなので、開場して1年くらいの頃ですね。

本のご紹介ありがとうございます。山川静夫さんの「歌右衛門の疎開」は、読んだことがありますが、同じ時期に色々な役者さんの芸談の聞き書きや山川さんの書かれた本を読んだので、どれに何が書いてあったのかがごっちゃになってます。(^^;この機会にもう一度、読み返してみようかなと思っています。

投稿: kirigirisu | 2006年7月20日 11:53

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