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2006年11月10日

元禄忠臣蔵第2部@国立劇場

ここまで見てきて、通し狂言の中でやはり上演回数の多い場は面白い。面白いから何度もかかり演出が洗練されてくる。お芝居が洗練されているからより面白くなる。「御浜御殿」が繰り返し上演されているというのはよく分かりました。ただ、共感できたのは「伏見撞木町」の奥庭の場面でした。南部坂雪の別れは、ところどころ意識不明に陥りました。(^^; ふと気が付いたときには、羽倉斎宮が登場してましたっけ...

「御浜御殿」の場の富森助右衛門と綱豊のやりとりは本でも読み応えのあるところ。本を読んだときのイメージとちょっと違う感じがしましたが、舞台上の翫雀さんと梅玉さんの対決は見ごたえありました。翫雀さんは、どちらかというと綱豊の方がお似合いのような気がします。そのうちなさるでしょうからその時まで楽しみに待っています。

綱豊卿御座の間の場で江島が羽織っていた打掛の模様がとても斬新で素敵でした。下の部分が帆船それも外国の帆船をあしらった模様。ちらっと見えたときにとても気になって、なんとか全部の模様が見えるように後ろを向いてくださらないかとそればかり気になりました。一見の価値ありです。話は前後しますが、「伏見撞木町」の秀太郎さんの浮島の元禄髷(というのでしょうか)と着物がとても素敵でした。衣紋を思いっきり抜いての後ろ姿がとても色っぽかったです。

面白かったのは「御浜御殿」でしたが、ぐぐっときたのは「伏見撞木町」の奥庭の場で、人払いした後に内蔵助が主税に本心を明かし、それを近くで聞いていた堀部安兵衛と不破数右衛門がこれまでの非礼をわびるところでした。このときの亀鶴さんの不破数右衛門は台詞は少ないですが、その気持ちがよく伝わってきて、思わずウルっとしてしまいました。(不破数右衛門が最初登場したときに、なんだか坂本龍馬みたいだと思ってしまいました...。(^^; )

愛之助さんの主税はどうなることかと心配していましたが杞憂に過ぎませんでした。14才にはちょっとムリがありますが、16~7才の若者でした。主税は体格も良かったので年齢よりも上に見えると色々な本に書かれていますのでちょうどピッタリというところでしょうか。先月のお役のせいか、今月のお役のためかちょっとお顔が細くなったようにお見受けしました。羽倉斎宮ではガラッと雰囲気を変えてきました。本のイメージですともうちょっと野太い感じがしたのですが、口の割には人が良さそうな人という感じでした。こちらは年相応に素敵でした。どちらのお役も藤十郎さんとがっぷり四つ。十分にくらいついていたと思います。

印象に残ったのは、「伏見撞木町」の奥庭の場で内蔵助が吉良上野介の首を打つことが最終目的ではないと言っており、それと全く同じ意味のことを綱豊が助右衛門にも言っていることです。本を読んでいるときには気が付きませんでしたが実際にお芝居を見て気が付いたことでした。

ここまで見てきて、やはりわたしはどちらかというと新歌舞伎はあまり好きではないようです。12月はちょっと迷いましたが、ここまできたら完走するしかないかなと...。

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「歌舞伎」カテゴリの記事

コメント

kirigirisuさん、こんばんは。

わ~~い・・・国立の様子がわかって嬉しい・・・。
愛之助さんの主税はなんとかセーフですか?(笑)
1部と3部の若い主税に挟まれてどうなることやらと思っていたのですが、
16~7歳ならOKですね・・・・。これで安心して観に行けます(笑)。
亀鶴さんも素敵なご様子・・・・ますますわくわく。

翫雀さんの綱豊卿はお似合いでしょうね~~。
私も楽しみにしたいです。

投稿: rika | 2006年11月10日 21:41

kirigirisuさま
あの内掛けステキでしたね。斬新で。色味もよかったです。それなのに、ここを読むまで忘れてました。
忘れたくないものばかりなのですが、いかんせん見るものが多くて。もったいないなあ。
おかげで思い出しました。ありがとうございます。

主税が、14才にはムリがあっても16~7才の若者に見えるというくだり、同意しつつ クスリとしちゃった。健闘してましたね。

投稿: かいちょ | 2006年11月10日 23:45

kirigirisuさま
私もいよいよ次週にまいります~すっごく楽しみです。
男まつりな忠臣蔵で女がいっぱい出てくる、また上方的ふんわり感のある第二部ですものね。
私はここだけ(笑)ですが、kirigirisuさまはぜひ!全制覇!してくださいませ♪
そういえば、全部観るとご褒美もあるのよね?

投稿: 恵美 | 2006年11月11日 12:43

rikaさん
大丈夫。セーフです。(笑)
こういうお役のときに女方をなさっていた経験が生かされるのでしょうね。
奥庭の場は、藤十郎さんを中心に松江さん、亀鶴さん、愛之助さんの4人の思いが伝わってきてとても良い場面でした。

投稿: kirigirisu | 2006年11月11日 17:33

かいちょさん

あの打掛素敵でしたよね。最初、海の部分になっている青色(紺青色?)がとてもきれいな色だなぁと思ってみていたら、なんと模様が帆船ではありませんか。うぉ~スゴイ!と本筋とは全然関係ないところで感激してました。(^^;

投稿: kirigirisu | 2006年11月11日 17:48

恵美さん

美吉屋さんがでていらっしゃるのは後半ですが、赤いお着物がとてもお似合いで素敵でした。

しかし、役者さんは全部男性なのに、女方さんがでていらっしゃるとパッと華やかな雰囲気になります。歌舞伎ってホント不思議ですね。(^^)

3回分の半券でご褒美がもらえるのですが、わたしの先月分はすでに煙と化しています。(^^;;

投稿: kirigirisu | 2006年11月11日 17:56

こんばんは(^^)
やっと、第二部の感想をアップいたしました・・・ kirigirisuさんと、今回衣裳で目をつけた(!)ところがほぼ一緒です!どちらも、あまり見ない色合いでステキでしたね~(^^)

記事には書きませんでしたが、梅玉さんの綱豊卿を拝見しながら「仁左丈だったらどんな台詞回しで・・・・」と妄想を止められなかったバチあたりものでございます。。。来月は、主役を見てそう思ってしまったらどうしよう(わわ・・)と思わないでもないのですが(^^; でも期待してます。

投稿: coco | 2006年11月15日 23:03

cocoさん
わたしも正直に告白いたします。伊勢詣りの子供と綱豊卿のやりとりの場面は、愛之助さんに関する本に載っていた子役時代の愛之助さんと仁左衛門さんの写真を思い出しながら脳内変換して見ていました。(^^;

仁左衛門さんの綱豊卿...ステキだろうなぁ...内蔵助もいいだろうなぁ...。
来月は、磯貝十郎左衛門目当てでございます。(^^)

投稿: kirigirisu | 2006年11月16日 00:12

こんにちは。
私も昨日第二部を見てまいりました。
愛之助さんが好演でしたね。私には全く違和感無く見れました。
確かにスリムになったような気がします。
それとも単なる対藤十郎さん効果だったりして^^;

私は「御浜御殿 元の御座の間」で前後不覚に陥りました(笑)
それも、軽く舟をこぐ、というのではなく、上体が思いっきり通路にはみ出しての爆睡。
通路側の席で本当に良かった~(汗)

投稿: よんたん | 2006年11月19日 15:18

よんたんさん

あははははは。爆睡されちゃったんですね。
国立の座席は座りごこちがよいですものね。
お仕事のお疲れがでてしまったのでしょうか。
わたしはクラシックの音楽会で爆睡して休憩時間に
お隣の方にすごい顔で睨まれたことがあります。(^^;

投稿: kirigirisu | 2006年11月19日 20:06

kirigirisu様、

私も今日やっと国立劇場に行ってきました。打ち掛け、どれもこれもものすごく素敵でした。開場40周年だから張り込んだんだなあと思ってしまいました。それを召していた秀太郎さんのこれまた素敵だったこと!

藤十郎さんもとても良かったのですが、私は何と言っても梅玉さんが良かったと思いました!あの口跡の良さ、姿の美しさにはうっとりしてしまいます。先月は浅野内匠頭、今月は綱豊卿、おいしい役ばっかり。でもそれが誰より似合う(う~ん、そりゃ仁左衛門さんとはいい勝負だけれど)梅玉さんだと思いました。

梅玉さんと翫雀さんの対決も迫力満点でしたね。翫雀・扇雀兄弟のもみ合いもすごかった。あれは本当の兄弟ならではの息の合い方かもしれませんね。

今月の国立は大変な目の保養でした!

投稿: 喜の字 | 2006年11月20日 22:15

喜の字さん

今月の梅玉さんの綱豊卿は評判良いですね。(^^) 

秀太郎さんがお召しの着物はとても良い色味でしたよね。着物ももちろん素敵でしたけれど、なんといってもその身のこなしは女性以上。脱帽です。

>翫雀・扇雀兄弟のもみ合い
扇雀さんの女方のお顔はお母様に似ていらっしゃるせいか、お喜世さまの方が強そうに見えてしまいました。(^^;

投稿: kirigirisu | 2006年11月20日 22:58

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