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2008年6月24日

夏祭浪花鑑@コクーン(6/23)

歌舞伎をほとんど見ることがなくなっていた5年前、ふとしたことから見た「夏祭浪花鑑」。歌舞伎ってこんなに面白いものだったんだと再認識。このお芝居からわたしの第二の歌舞伎人生が始まったと言っても過言ではないかもしれません。

役者さんたちが開演前にあちこちから登場してくるのだけれど、開演間際に到着したお客さんと自然に行き交う光景がなんだかとても自然。わたしの席の近くが割合と空いていたのですが、通路を歩いてきた役者さんがそれを見て「あんなに席が空いていていいんでしょうかね」と連れの役者さんと話をしていたり、お客さんの中には、ちょうど通りかかった役者さんに席を聞いているかたもいらっしゃったり(^^; さぁ、これからお芝居が始まりますよぉ~という感じがなくて、気がつくと舞台では喧嘩が始まっていました。

筋が分かるようにということなんでしょうか、住吉神社の鳥居前の場面が演じられているのですが、早回しの映画を見ているような感じ。この場面はあってもいいけど、筋を追うだけがお芝居ではないのでなくてもいいかなという気もします。

全体的に5年前に見たときよりもスピードアップ。和太鼓奏者の上田秀一郎さん(林英哲さんのお弟子さん)の演奏も効果的で面白い。ただその分、義太夫が浮いて聞こえてしまったような気がしないでも...。後半の立ち回りもヨーロッパ公演からのメンバーということで息もピッタリ。彌十郎さんの三婦は、さらに男っぷりが上がっていて素敵。七之助くんのお辰は、三婦さんが磯之丞を預けるのを渋るのがよく分かるいい女っぷりでした。

前回とほぼ同じような場所(椅子席)で見たのですが、長町裏の場面がとても暗く感じて、見得がハッキリと見えないこともあって、メリハリが感じられずに少々あきてしまいました。それともう一つには、4月の金丸座のあのいやらしぃ~~い煮ても焼いても食えそうもない市蔵さんの義平次がまだ記憶に新しいこともあるのかもしれません。笹野さんは大好きな役者さんなんですが、やはりちょっと線が細いような気がしてちょっと物足りなさを感じました。

ミニチュアセットでの立ち廻りの場面で、人形の立ち廻りの動きがとても機敏で、以前と比べて数段上手になったなぁ~と思いながら見ていましたら、九郎兵衛のお人形が引っ込むときに絶妙なタイミングで「ミニ中村屋!!」と声がかかりました(^^) こういう遊び心のある大向こうは大好き。大向こうさんに拍手したくなりました。(^^)

最後のクライマックスは、相変わらず楽しいですが、最初見たときのような衝撃は感じられませんでした。とはいえ、コクーンならではの「夏祭」堪能しました。

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コメント

あちこち同感です。
最初見たときの、あのワクワクは、もうないのがさみしかったり、何度もみたからこそわかるようになったこともあると考えたり。自分の歌舞伎歴とあわせて、感じ方について、いろいろ考えました。
あの、市蔵さんの義平次は、ものすごかったですね。私も忘れられません。国立の市蔵さんをみて、あれ?もっと!と思うほど。そういう衝撃と、これからも沢山出会えそうです。

投稿: マイチィ☆ | 2008年6月24日 23:33

マイチィ☆さん、こんばんは

金丸座のあの空間だからこその義平次だったのかもしれませんが、市蔵さんのこゆぅ~い義平次さんは忘れられません(^^)

コクーン版「夏祭」は、勘三郎版として、共演者も含めて出来上がってしまっていて、ある意味収まるところに収まってしまったのが良いような悪いような...勘三郎さんご自身が、思い切って壊されても良いんじゃないのかなとちょっと思いましたです。

投稿: kirigirisu | 2008年6月25日 00:14

以前にご覧になったことのある方の感想はやはり初見の者とは違うのですね。私は今回初見でしたので、楽しさ満喫でした(kirigirisuさんの第二の歌舞伎人生がここから始まった、というのがわかるような気がします)。
市蔵さんの義平次、拝見したかったですわ~。

投稿: SwingingFujisan | 2008年6月25日 08:55

kirigirisuさん、こんにちは!
私も最初見たときのような衝撃は感じられなかったのですが、スピード感抜群で手際よくまとめられていて、エンターテイメントとしてすぐれているなと思いました。
コクーンを最初に見たときに感じたのは、こんなに斬新な演出で面白いと、この先はどうなるんだろうということ。
コクーンにはどうしても芸の深まりより変化を期待したくなりますね。
笹野さんの義平次、今回はあまりインパクトがなかったですが、前回は異様に不気味で^^;よかったと私は思います。一人歌舞伎役者ではない人が入っているという特徴が今回は生かされなかったですね。

投稿: yuki | 2008年6月25日 12:51

SwingingFujisanさん、こんばんは

最初に見たときのインパクトが大きかった分、2度目もそれ以上のものを求めてしまうのは、欲張りなのかもしれませんね(^^; 

投稿: kirigirisu | 2008年6月25日 23:07

yukiさん、こんばんは

たまたま、5年前に見たときとほとんど同じ席で見たのですが、前回の義平次さんはもっとギラギラしていたような気がするのですが...。

洗練されて良くなっているとは思うのですが、個人的には、どこか泥くささが残っている方が好きかもしれません(^^)

投稿: kirigirisu | 2008年6月25日 23:37

kirigirsuさん、kirigirisuさんもなんですか!私も、コクーンでたまたま「夏祭…」を観て、再び歌舞伎熱が再燃したんです。とはいっても毎月のように観ることになるまでにはそれから3年ほどかかっていますが…(^-^;
でももう、5年も経つんですかあ!驚きです。
私も先日、勘太郎くんのお辰で見ましたが、確かにすごく洗練されてきた印象を受けました。
海外に受ける理由がわかりますが、日本人にはもっと泥臭いところがあってもいいのかなと思います。
明日は七くんのお辰を観てきま〜す(^-^)v

投稿: mami | 2008年6月26日 16:47

mamiさん、こんばんは

おおっ!mamiさんもですか(^^) あれから、もう5年も経っちゃったんですねぇ(シミジミ)

勘太郎くんのお辰も見たかったのですが、6月は能楽強化月間になってしまったので(^^; あきらめました。今は勘三郎さんの独壇場ですが、いずれの日にか勘太郎くんの団七で七之助くんのお辰、あるいはその逆の配役を見る日が来ることを楽しみにしています。

投稿: kirigirisu | 2008年6月26日 20:20

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