初春歌舞伎@国立劇場(1/14)
お正月の雰囲気がもう少し残っているうちに行きたかったのですが、昨日にずれこんでしまいました。国立劇場はロビーは広々としているし、2階席の後ろや3階席でも見やすいのですが、広々としている分、歌舞伎座と比べるとどことなく寒々とした感じがします。
『象引』半年ぶりに舞台復帰された團十郎さんが構想を長年温めていたという歌舞伎十八番の復活。團十郎さんの復活と合わせて、めでたさも2倍3倍という感じでしょうか(^^) 團十郎さんは前半少しお声がかすれるようなところがありましたけれど、お元気そうで嬉しい限りです。「暫」の小型版という感じで、公家悪をこらしめるためにスーパーヒーロー猛が登場。万事めでたしで納まり、意気揚々と象と引き上げる猛。たわいもないお話ですが、お正月らしく理屈抜きに楽しめます。捕り手の四天の唐草模様が野暮ったいので、登場したときに舞台全体がちょっと野暮ったく見えます。猛の衣裳もう少しインパクトがあってもよいかなと思いました。
象はちょっと小ぶり。見た目強面ですがなかなか愛嬌があるし見得も上手(笑)猛さんと一緒に引っ込むときに六方もテンポ良く踏むし、この象さんの存在感もかなりポイントが高いのでは(^^)
『老松』芝翫さん親子3代の踊り。正直、踊りはなんだかよく分かりませんでしたが(^^; 琴、三味線、お囃子、歌が耳にとても心地よく、お正月らしく爽やかな調べを堪能しました。立鼓は傳左衛門さんでしたが、今月はいくつも劇場を掛け持ちされていることでしょうね。
『誧競艶仲町』「双蝶々曲輪日記」の書き替え物だそうですが、悲しいかなどう書き替えられているのか皆目見当がつかずに見てました(^^; が、そういうことを抜きにしても面白い演目でした。南方与兵衛、与五郎、都の三人がそれぞれの意気地を見せていますが、どうもお江戸の火消し系に弱いわたしは(^^;与五郎さんの意気地が一番かっちょよく感じます。福助さんの都とお早は、二役を意識してか、お早がちとぶりっこ(死語?!)過ぎのような気がします。若旦那役の巳之助くんと新悟くんの遊女お照はなかなか良いコンビでした。新悟くんは女方としては背が高すぎるのがお気の毒ですが、味のある役者さんになりそうですね。これもこれから再演を重ねていって欲しい演目です。
中間役の三津之助さんがところどころ主の与兵衛さんの言葉を三津五郎さんそっくりに台詞を言っていたのも見どころの一つ? その三津之助さんと与兵衛さんの妹役の芝のぶさんが羽根つきをしていましたけれど、もうこの節ではお正月に羽根つきをする姿を見かけることがありませんよね。
筋書では、『象引』の豊島家の中老竹川が升寿さんだったのですが、この日は芝喜松さんでした。升寿さん休演されているのでしょうか。
そう言えば、筋書に今年は11代目團十郎さんの生誕100年(1909年1月6日生)と書かれていました。なにか特別な催しはあるのでしょかしら(^^)
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コメント
こんにちは。7日に見に行った時から升寿さん休演のお知らせがはってありました。
ゾウの幅は花道の引っ込みギリギリなんですが、もうちょっと長いほうが、って昨日のテレビのドキュメンタリーでも言われてました。
投稿: urasimaru | 2009年1月15日 20:08
urasimaruさん、こんばんは
そうですか、やっぱり、升寿さん休演なんですね。
今、風邪やインフルエンザが流行っているようなので
お大事になさって欲しいです。
できれば象さんはもうちょっと大きい方が良いかも
しれませんが、あの象さんは、なかなか愛嬌があって
可愛かったですよね(^^)
投稿: kirigirisu | 2009年1月15日 21:55
私も見に行きました。
煌びやかな舞台でしたね。
象は一回転するのにあのぐらいの大きさがいいのかも
知れませんね。
投稿: 亜里沙 | 2009年1月17日 14:43
亜里沙さん、こんばんは
コメントありがとうございます。
お正月らしい華やかな舞台でした(^^)
象さんはあれ以上大きくなると色々と不都合がありそう
ですね。ツケにあわせてちゃんと見得をしたり、六方踏んだりと
大活躍でした。また、いつか再演されるのを楽しみにしています。
これからもどうぞよろしくお願いします。
投稿: kirigirisu | 2009年1月17日 23:20