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2009年1月28日

外見よりも中身

歌舞伎座の建て替え計画案が提出されたという記事で各メディアが賑わっているようです。

読売新聞

MSN産経ニュース 

NHKニュース

IZAM

朝日新聞によると、現在の歌舞伎座の外観を忠実に継承する案に都知事からものいいがついて変更があったとか。元のイメージ図を見ていませんが、それに応じて変更したとみなされる現イメージ図(→こちら)の中途半端なこと。あまりのセンスのなさに唖然としました。これならいっそない方がまし。

劇場とオフィスの複合施設というからには、今の外観を保つというのはかなり難しいだろうとは想像がつきます。外観が変わってしまうのはしかたがないとしても、劇場のぬくもりと魂を感じさせる現歌舞伎座の内部の雰囲気をできるだけ継承して欲しいと切に願っています。そして、今までどおり気軽に歌舞伎座に足を運べるように、現在の3階席の客席数は絶対に保って欲しい。

目玉施設として最上階にギャラリーを設けて観光客が見学できるようにするそうですが、もし、そのために気軽に観劇できる空間が減ったり、劇場の雰囲気が損なわれるようなことがあるとしたらトンデモナイangryことです。歌舞伎は見学するものではなくて観るものです。歌舞伎座は歌舞伎を観るための劇場です。舞台や客席を外から見学するのではなく、外国人や修学旅行の生徒さん達に中に入ってもらって実際に生の歌舞伎に触れてもらうようにするのが本当だろうと思います。現在の幕見席をそういう方々にも対応できるような形態にすることを考える余地はあるんじゃないでしょうか。

企業の経営が立ちゆかなくなったら本も子もありませんし、事業として歌舞伎の興行を考えることは非常に重要なことではあると思いますけれど、今回発表された計画案を見るかぎり、外観や資金繰り面ばかり強調されていて、松竹の興行主としての歌舞伎そのものに対するこだわりや長期的なビジョンが全然感じられないのが一番残念です。

先日、松竹と歌舞伎座から、「激変する諸般の経済情勢を踏まえ、より精度の高い事業計画とするため、平成22 年2 月期上期末を目処に発表時期を変更することといたしました」(プレスリリースはこちら)と発表されていますが、考え直せるところは、この際じっくりと再考していただきたいものです。

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「つぶやき」カテゴリの記事

コメント

現イメージ図!! なにこれ!! 絶対イヤだぁ、こんなの。もしこんなのが実際にできて、見慣れたらいいと思えるようになるのかしら…いつまでたっても見慣れそうにない…
「歌舞伎座は歌舞伎を観るための劇場」、まったく同感です。歌舞伎を愛して歌舞伎座に通っている人たちの気持ちを大事にしてほしいものです。
なんだか、外観だけでなく中の雰囲気も大きく変わりそうでこわいshock

投稿: SwingingFujisan | 2009年1月28日 20:39

私もガラス越しに見学・・・というのはどうよ・・と思ってしまいました・・・。
歌舞伎を楽しめるという劇場であってほしいと思いました。

投稿: みゆみゆ | 2009年1月28日 20:40

SwingingFujisanさん、こんばんは

イメージ画のあまりのセンスなさにのけぞりそう
になりました。今のファサードを残せないので
あれば、いっそのことこれまで見たこともないような斬新で「かぶいた」デザインを提案してくれた方がよっぽどあきらめがつくってものです。

外観がだめなら、せめて中身だけでもと思いますけれど、新聞の記事を読む限りではなんだかお寒い感じですね...。歌舞伎座を劇場として考えていないような印象を受けます。

投稿: kirigirisu | 2009年1月28日 22:05

みゆみゆさん、こんばんは

外観のイメージ画にものけぞりましたけれど、
ガラス越しに見学にも驚きました。どうしたら
そういう発想が出てくるんでしょうね(^^?

歌舞伎専用の「劇場」を作るという意識が全く
感じられません。中の様子を見せるだけだったら
モニターを見せればことがすみます。

投稿: kirigirisu | 2009年1月28日 22:13

初めまして。ちょくちょくお邪魔してるんですが、初コメントです。
この件に関しては全く同意!!! イメージ図を見てると、なんか涙が出てきそうです。中途半端に折衷すると最悪、の典型例みたい。
石原都知事の横ヤリ云々は、もう少し知りたいです。大阪府知事も「儲かってこそ文化」(月刊誌の対談)と言える方ですが、数字でしか捉えられないところに文化はあるのかpunch 「強い」「率直な」物言いに感心していると、とんでもない方へ連れて行かれそう。

投稿: きびだんご | 2009年1月29日 09:51

私も朝日の朝刊を見て、愕然としました。
なんで都知事の一声でデザインが決められてしまうんでしょう。江戸時代から歌舞伎は為政者の無理難題をかいくぐって生きてきたとは聞いていましたが、まさか21世紀になっても同じとは思いませんでした。
新しい歌舞伎座が生き生きとして力強い建物になりますように!標本箱の中のセミの抜け殻みたいにならないことを祈るばかりです。

投稿: yuki | 2009年1月29日 14:14

きびだんごさん、こんにちは
コメントありがとうございました。
実は、わたしもこっそりきびだんごさんの
ところにおじゃましています(^^ゞ

都知事の発言は実際に聞いたわけではないのでなんとも言えませんけれど、イメージ画を見るとホント悲しくなっちゃいますweep
改装中は多少不便でも、新しい劇場ができるのを楽しみにして...とは全然思えませんものね。

知事の発言云々もさることながら、松竹の歌舞伎に対する気概が全く感じられないのがとても残念です。

これからもどうぞよろしくおねがいします。

投稿: kirigirisu | 2009年1月29日 17:16

yukiさん、こんにちは

都知事のものいいもさることながら、むしろ、松竹の気概のなさの方が残念です。このセンスのない中途半端な折衷案には愕然としました。

新聞記事を読む限りでは、歌舞伎座の建て替え後どういう劇場(空間)になるのかっていうのが全然見てきません。なんとなく、実際はオフィスビル建設の方が主眼で歌舞伎座はただの添え物で、建て替えを隠れ蓑にしているように思えてなりませぬ...

毎日新聞には、松竹の「腹案で変更もありえます。総工費なども未定」っていうコメントが出されていますけれど、これって、何にも決まっていませんと言っているのと同じ?じゃんと思いました。どうなっちゃうんでしょうね?

投稿: kirigirisu | 2009年1月29日 17:36

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