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2009年2月 6日

十一代目團十郎と六代目歌右衛門

Photo_3十一代目團十郎と六代目歌右衛門―悲劇の「神」と孤高の「女帝」 (幻冬舎新書)』 を読み終えたところです。

今頃になって二人の名前を並べた本ってなんだろうなと、ぱらぱらと本をめくってみると、まえがきの『劇界の頂点の座をめぐる権力闘争の物語だ。なぜ、十一代目市川團十郎は「神」になれなかったのか。いかにして六代目歌右衛門は劇界に「女帝」として君臨していったのか。この二つの物語が交錯する』という一文に惹かれて購入。

歌右衛門さんの舞台は見たことがありますが、わたしが歌舞伎を見始めたころは11代目はすでに鬼籍に入っていましたので、うかつなことにこれまで二人が同時代に生きた人という感覚が全くありませんでした。読み始めてぐいぐいと引き込まれてしまい、うっかり電車を乗り過ごすところでした(^^;

著者の中川右介さんと同様にわたしも歌舞伎を見始めた頃に歌右衛門さんの揚巻を見て、なぜこの人が吉原きっての花魁なのか?????がいっぱいでした。もともと、女方の役者さんにはあまり興味がないこともあるのですが、その後も世間の評価の高さは認識しながらもなぜか舞台を見たいと思ったことがありませんでした。その理由がこの本を読んで氷解したような気がします。

著者は、この本は、小説でも歴史書でも論文でもドキュメンタリーでもなくそのすべての要素を持つとし、あくまでも「物語」と位置づけています。読む人によって色々なとらえかたができる本だと思いますが、十一代目團十郎さんと六代目歌右衛門さんを軸に戦後の歌舞伎史として非常に面白い本だと思います。この本に書かれていることを鵜呑みにするだけでなく、書くにあたって参照された本を読んでみるのも一興かと思います。

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コメント

kirigirisu さま

この本は読みはじめると、ぐいぐい引き込まれる面白さがありますね。電車を乗り過ごしそうななったのはよく分かります(^^ゞ。

豊富な資料に基づいて書いていますから、説得力があります。もちろん資料の解釈の仕方は人によって異なる場合もありますから、著者の解釈が絶対ではありませんが、少なくとも今まで歌舞伎を専門にしている人には書けなかったことにまで踏み込んで書いている画期的な歌舞伎戦後史だと思います。

本書で言及されている三島由紀夫や円地文子の作品も読んでみたくなりました。

投稿: 六条亭 | 2009年2月 6日 23:16

六条亭さん、こんにちは

漠然と感じていたことがこの本を読んですっきりした部分もありますし、さらにもっと詳しく知りたいところもでてきましたし、ホントこの本は面白かったです。

円地文子さんの本はわたしも読んでみようかと(^^)

投稿: kirigirisu | 2009年2月 7日 15:38

こんにちは。
この本、すごく興味があります。
私も早速読んでみますね!

教えてくださってどうも有り難うございます。

投稿: よんたん | 2009年2月 9日 11:26

よんたんさん、こんにちは

色々な意味で面白い本です。
くれぐれも電車を乗り過ごされませぬように(^^)

投稿: kirigirisu | 2009年2月 9日 17:21

kirigirisuさん、こんにちは!
記事を拝見しましたら、俄然興味をひかれて
読んでみたくなりさっそく図書館のホームページで検索。
ラッキーなことに即借りられたので
今から取りに行ってきます。すごく楽しみです。

投稿: yuki | 2009年2月19日 16:24

yukiさん、こんばんは

もう、読み始めていらっしゃる頃でしょうか(^^)
わたしは、この本をきっかけに、最近11代目團十郎さんや2代目松緑さんの本を読んでいます。

投稿: kirigirisu | 2009年2月19日 21:26

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