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2009年4月17日

第10回能楽現在形(4/14)

能楽現在形の『望月』連続公演三日目。最終日は、喜多流で友枝昭世さんがおシテ。喜多流では『望月』のあつかいが重いそうで、まだ狩野了一さんは演じることができないそうです。友枝さんがお舞台に入ってきたときに舞台の空気が一瞬にしてピシッと締まったように感じました。やはり、3日間の内で一番大人の雰囲気のする舞台でした。おシテの友枝さんがお囃子や地謡を含めて全体を掌握して、おシテを中心に動いている舞台という感じがしました。

ツレは、観世流の梅若晋矢さんもキリリとして素敵でしたけれど、狩野了一さんの品のある優雅なたたずまいがより高貴な印象受けました。色の名前がよく分からないのですが、薄い青味がかった灰色と茶色の装束も品があって素敵でした。橋掛かりでの連吟も狩野了一さんのお声がよく通るので耳に心地よかったです。

子方は、宝生の子方さんよりもさらに小さいお子さんのようで、「幼きもの」という言葉がぴったり。元気一杯で勢いあまってフライング気味のようなところもあったようですけれど、思いっきりよく声を出していたので見ていて気持ち良かったです。お人形さんのように可愛らしい子方さんでしたが、羯鼓では、小さい体で舞台いっぱいに使った強気の姿勢が立派でした。

獅子の舞は、赤頭に扇2枚。迫力一杯の獅子。わたしが座っている方に顔が向けられたときは、その迫力に「うっ!」と思わずのけぞりそうになりました。望月を討つときに刀を持っていなかったので、あれ?と思いましたが、花若の仇討ちを介添えするような形なんでしょうか? 脇正面から見ていたのでハッキリ見えなかったのですが、最後の方は扇を刀の代わりにしていたようですが、個人的な好みとしては、やっぱり刀の方がしっくりきます。

3回連続して見たおかげで、望月の輪郭くらいはぼんやりと分かったような気がします。3流派の違いはまだよく分かりませんが、観世流の長袴での獅子の舞と仇討ちは切れ味があって、全体的に端正かつ華麗な感じ。宝生は、金井さんの力強さとあの囃子の迫力は忘れられません。また、喜多流の格調の高さ、3流派それぞれでとても面白かったです。

一調    勧進帳 
謡   塩津哲生 
大鼓  亀井広忠

狂言小舞   景清 
シテ 野村萬斎
地謡 石田幸雄、深田博治、高野和憲、月崎晴夫

一調一管    鷺乱

謡   香川靖嗣

笛   一噌幸弘 
太鼓  今春国和

望月 
シテ   小澤刑部友房   友枝昭世
ツレ  安田友治の妻   狩野了一
子方  花若         内田貴成
ワキ  望月秋長      森常好
アイ   望月の下人     野村萬斎

大鼓 亀井広忠
小鼓 大倉源次郎
笛   一噌幸弘
太鼓 今春国和

後見 内田安信、粟谷浩之、佐々木多門

地謡 香川靖嗣、塩津哲生、大村定、中村邦生、友枝雄人、金子敬一郎、内田成信、大島輝久

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