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2009年8月28日

死神の精度@シアタートラム(8/27)

原作があるのも、原作者の伊坂幸太郎さんも、演出家の和田憲明さんも知らなかった。もちろん、映画化されているのも知らなかった(恥)。一度、生で香川照之さんのお芝居を見たかったのと、ラサール石井さんと中川晃教さんという不思議な組み合わせになんとなく心惹かれた。

ちらしを見たときは絶対に見に行くと張り切っていたのだけれど、チケット発売日をコロっと忘れてしまい気が付いたときは完売(--; 気合いが足りなかったのだから仕方がないとそのときは諦めた。ところが、後日、別件でチケットを探しにいったついでに見たら、な、なんと、27日だけ△マークがついていた。後方の席だったけれど、たった一枚だけ残っていた。すかさずゲットscissors 

カーテンコールが3回あった。ラサール氏いわく、和田憲明さんのお芝居でカーテンコールがあることは非常に珍しいそうだ。いつも「いやぁ~な感じで終わることが多い」そうな。ときどき上演中はしらぁ~っとした空気が流れていたのに、芝居が終わってカーテンコールのときにとってつけたような拍手が起きることがあるけれど、昨日はお芝居の余韻を保ちつつ出演者に対する賞賛の暖かい拍手だったと思う。少なくともわたしはそういう気持ちで拍手したし、周囲もそういう感じだった。

人間世界では「千葉」と呼ばれている、香川さん演じるクールだけれどどこか愛嬌がある死神。その対象とな任侠の中年やくざ藤田を演じるラサール氏。その子分で常に子犬のようにキャンキャン吼えているような、今時の若者チンピラやくざを演じる中川さん。クールでカッチョヨイ同僚の死神の鈴木省吾さん。

それぞれのどこか噛み合わない会話が面白い。各人の主張も押しつけがましくなく、さらっとしていながら非常に深い意味を持っていたりする。ありえない世界ではあるのだけれど、とても身近に感じ、共感さえ覚える。台詞が説明的でないのがいい。普通の会話を通して、それぞれの人生観だったり、置かれている状況が分かる。

ときどき、ずれたことをいう死神の千葉が非常に人間くさいく感じたり、中年やくざの藤田の言動がピュアに感じたり。千葉との会話の端々に裏の世界でしか生きられなかった男の生き様にホロリとさせられた。特にラストの場面は、思わずウルウルしてしまった。

世田ヶ谷パブリックシアターは何度も足を運んでいるけれど、実は、初シアタートラム。かなり開演ギリギリの時間に行ったのだが、後ろの壁だけではなく、横の壁際にも立ち見の方々がずらっと並んでいた。人気のほどにあらためてびっくり(というか、わたしが認識不足過ぎかも(^^;;)

早速、原作を買ってきた。

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コメント

私は22日に見てきました。同じくウッカリしていて完売down→復活upのクチです(Septのチケットセンターじゃないけど。Septでは私もえーーっと驚く△マークでゲットしたことがあります)。
香川さんの死神はほんと人間くさいというかズレたおじさんめいて(中川くんと好対照)・・・。一方、鈴木省吾さんの死神がいかにもそれっぽい雰囲気で、二人いたから「死神のリアル」(って変な言い方だけど)が浮かび上がった気がします。
カーテンコールもflairすごく自然で、「賞賛の暖かい拍手」というのに納得です。ラストシーンにカーテンコールまで含めて、「死神の精度」完結、という感じがしました。

投稿: きびだんご | 2009年8月30日 09:54

きびだんごさん、こんばんは

生香川さんを一度見たいという軽い気持ちで見に行ったのですが、ラサールさん、中川さん、鈴木さんそれぞれの人物(?!)像が、非常に面白かったです。思わぬ拾いものをしたような気分です(^^)

原作もさっそく読んでみました。原作の世界を壊さずにさらに深みを感じさせる作品だったと思います。

投稿: kirigirisu | 2009年8月30日 21:52

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