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2010年1月 5日

伊達の十役@演舞場 1/4

Photo今年の初芝居は、海老蔵さんの慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)「伊達の十役」。猿之助さんが復活上演し大評判を取った演目。

初演は、7代目團十郎。夏休みで役者さんが手薄になってしまったために、1人で主な役を早変わりで演じるという大胆な趣向。現代の空調がある劇場でも汗だくだくの演目ですから、旧暦の7月(今だと8月)、エアコンもない江戸時代の芝居小屋では、文字通り大汗かいての大熱演だったことでしょうね。

海老蔵さんは、善悪男女10役。口上でも言っていたように、奪い奪われ、だましだまされ、裁き裁かれ、殺し殺され、40数回の早変わり。

いわゆる「伊達騒動」のお話なので、先代萩を思い出しながら「ほっほぉ~ なるほどねぇ」と独りごちしながら堪能。ただ、序盤に色々な人物が早変わりで出てくるので、口上で説明があっても、先代萩を見たことがないと、人間関係がごちゃごちゃになって分かりにくいように思う。

早変わりの場面よりも、じっくりとお芝居を見せる竹の間がよかった。海老蔵さんの政岡は案外良かった。女方を演じたことがほとんどないので荒削りではあるかもしれないけれど、結構健闘していたのではないでしょうか。

4幕目でさっそうと登場した細川勝元は、登場しただけでその場の空気をさぁ~っと変える存在感があった。わたしの中では仁左衛門さんの勝元が一番ではあるけれど、花道に登場した姿はそれに負けず劣らずと言ってもいいかもしれない。弁舌もさわやかheart04 ぜひとも「先代萩」で細川勝元を見てみたい。

宙乗りで空を歩くよりも、一昨年の花形歌舞伎の「先代萩」で、不適な笑みを浮かべてろうそくの光とともに花道を歩いて行った仁木弾正の方が妖力を感じたし、目を光らせた大きな鼠よりも、外記を追って花道に登場した仁木弾正の方がこの人とは目を合わせちゃいけないとマジで思うほどすさまじい妖気&狂気を感じた。見終わった後、今度、じっくりと「先代萩」を見てみたいとあらためて思った。

もともと、あまり早変わりのお芝居が好きではないということもあるかもしれないけれど、早変わりのための時間かせぎの場面が少々まだるっこしい感じがして、一人でやらずにみんなでやったらもっとすっきりするのにと思ってしまう場面も。一人10役の奮闘公演は始まったばかりで、まだ手探りの状態でしょうから日を重ねるごとにさらに練られていくことでしょう。

そういえば、大喜利の「垂帽子不器用娘」に荒獅子男之助(扮装は大館左馬五郎)が押し戻しとして登場。先月ゾンビにやられてしまったと思ったら、今月奇しくも歌舞伎座にも演舞場にも登場。成田屋の押し戻しは永久に不滅です(笑)scissors

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コメント

kirigirisuさま
今年もよろしくお願い致します。
そうそうそう!
せっかくに早変わりが、ストーリーをごちゃごちゃにしちゃって、ちょっともったいないような気も。3階からみるときにイヤホンガイドをかりてみようかなぁと思いました。
竹の間よかったです。政岡が案外良いと思うとことか、あれもこれも同意同意。
さらに練られたものも観にいらっしゃるのでしょ。そこも一緒だわ♪

投稿: マイチィ☆ | 2010年1月 6日 00:30

マイチィ☆さん
こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。

人物設定をうまくこじつけるなぁと感心しながら見てはいたのですが、ちと分かりにくいですよね。今回は3Fから見ていたのですが、上から見た方がわかりやすいかもです。

えへへへへ...ご明察どおり。
さらに練られた頃に下で見ようかと(^^ゞ 写真も欲しいしbleah

投稿: kirigirisu | 2010年1月 6日 03:10

おおー、早速レポートを書いてますねー。先日はお疲れさまでした! 初めての歌舞伎でしたが、すごく楽しかったです~。確かに第1・第2幕は、登場人物がごっちゃになりそうでしたが、あの早変わりはすごかったですね。「い、いつの間に変わったんだー!?」って感じで。またおもしろそうな演目があれば、誘ってくださ~い♪

投稿: ぐみご | 2010年1月 7日 15:28

ぐみごさん、こんばんは

先日は、おつきあいくださってありがとう(^^)/
早変わりがあるし、宙乗りもあるので夜の部の
方が見やすいかなと思ったのですが、ちと長かったですね(^^;

現歌舞伎座での公演はあと少しですが、ぜひとも現歌舞伎座で歌舞伎を見て
頂きたいので、近々、またお誘いしますね。

投稿: kirigirisu | 2010年1月 8日 01:36

はじめまして。初めてこのサイトを閲覧しました。
海老蔵の「伊達の十役」是非見たいと思い10日以上PC開き通しやっとみつけた「チケット譲ります」サイトで15000円の詐欺にあってしまいました。
泣く泣くPCみていましたらこんな面白く判りやすいページを見つけました。これから毎月チェックします。
歌舞伎を見ない人が海老蔵なんて何処がいいの?って言われますけど、「歌舞伎を見た事ない人が大きな口を聞くんじゃない」と言ってしまいます。今回の鏡獅子は勘三郎に、政岡は玉三郎に直接指導を受けたそうです。海老蔵は梨園内でも愛されているのでしょう。あの努力、現在に至る迄の心の葛藤、本当に頭が下がります。私にとっては歌舞伎界の神様のような存在です

投稿: phoosan | 2010年1月17日 16:40

phoosan初めまして
コメントありがとうございました。

演舞場の夜の部は、いつにも増してチケットが取りにくい状況になっているようですが、それにつけこんで、けしからぬことですね。

「百聞は一見にしかず」ですので、一度生で歌舞伎を見て頂ければ、その面白さや素晴らしさを分かって頂けるのではと思います(^^)

これからもどうぞよろしく!

投稿: kirigirisu | 2010年1月18日 16:03

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